最近は異世界系の漫画が多く世に出ていますが、正直クオリティが低い作品が多く存在するのは事実です。
面白い異世界漫画とつまらない異世界漫画の違いは設定!つまり世界観が練りこまれているかだと思います。
そこで、設定厨と自称する管理人がオススメする『異世界漫画』を15作品ご紹介します。
設定厨が選ぶ本当に面白い『異世界漫画』15選
面白くない異世界漫画は定番設定を真似しているだけで 意味がなく召喚される 、 意味が無く強い 、 意味がなくモテる 、 パワーバランスを無視したアイテムボックスやステータスボード 、 意味の無い神様登場 という場合が多いです。
設定をしっかりと練りこんでいればそこに意味が生まれるはずですが、借り物の設定を真似している漫画には作者の世界観が織り込まれておらず、どこかで読んだことのある漫画になってしまいます。
そんな漫画はつまらない!
だからこそ、設定がしっかりと練りこまれた異世界漫画をご紹介します。
ちなみに『異世界漫画』の概念ですが、転生・転移・召喚などによって主人公が違う世界や時代へと移動する世界観の漫画のことを言います。中世ファンタジー=異世界では無いです。
最強主人公系
ここで紹介する漫画はただの異世界俺TUEEEE!ではありません。設定上意味がある、理由がある最強主人公系の異世界漫画です。
転生したらスライムだった件
設定厨が認める異世界転生漫画の最たるものが「転生したらスライムだった件」(通称転スラ)でしょう!
転スラの中では異世界から来た人間が強い理由として、転移or転生するときに体が再構築されるため、固有のユニークスキルを有することが出来るという設定など、強くなる理由がしっかりと練りこまれています。
そしてその現象を利用しようとする異世界人も存在するなど、ご都合主義の強さではありません。
また主人公であるリムルが地球人の中でもより強い理由として最初に出会った最強ドラゴン・ヴェルドラを体内に取り込んだことなども関係しているようです。
アニメ化作品も人気がありますが、漫画の方がアニメでは描かれていない詳細な部分もあるので、漫画版がオススメです。
ライドンキング
「空手小公子物語」で知られる馬場康誌さんによる作品です。
主人公は中央アジアにある架空の国「プルジア共和国」を武力によって建国した終身大統領・アレクサンドル・プルチノフ。(プーチンではありません)
プルチノフはこの世の全てに跨りたいというとにかく”騎乗欲”を持った男。現代でも無双の力を誇っていましたが異世界に召喚されて、その無双っぷりと騎乗欲をふんだんに発揮し、ドラゴンや恐竜に跨るために異世界を奔走していきます。
「ライドンキング」が秀逸なのはキャラクター設定です。
種族間の諍いや権力争いなどの設定が作りこまれているので、主人公の行動指針もストレスなく応援しながら読みすすめていくことができます。
月が導く異世界道中
主人公の深澄真は女神が溺愛する種族・ヒューマンが他の種族に侵略されそうになっているという理由で勇者として召喚されます。
しかし、女神は深澄真の顔をみた瞬間に気が変わったのです。その理由は深澄真が醜い容姿をしていたから。
女神は他の勇者を召喚し、深澄真には力を与えず世界の果てに落とします。
その様子を見ていたもう一人の神・月読が力を分け当たることで真は他の勇者よりも強い力を得るのです。
「月が導く異世界道中」では主人公が強い理由と神様が現れる理由に関してしっかりと設定されています。
そして、勇者という縛りがなく異世界に降ろされた深澄真は、世界情勢に関して台風の目となっていくのです。
失格紋の最強賢者~世界最強の賢者が更に強くなる…
この世界では生まれ持った四つの紋章によって、得意な魔術が決まります。
主人公は戦闘には向かない第一紋に生まれたにも関わらず、たゆまぬ努力によって世界最強の魔術師とまで呼ばれるようになりましたが、それだけでは満足できず未来に転生することを決めます。
主人公の思惑通り、生まれ変わった体には第四紋という魔法戦闘にもっとも適した紋章を授かって生まれるのですが、転生した世界では最強であるはずの第四紋が失格紋として蔑まれていたのです。
その理由には魔族などが関わってくるのですが、これだけの初期設定をみるだけでも、作者が設定厨であることが分かると思います。
苦難主人公系
異世界主人公=無条件に強い。そんな構図にあきあきしている人にオススメの漫画をご紹介します。
盾の勇者の成り上がり
不遇系勇者の代表格が「盾の勇者の成り上がり」です。
異世界メルロマルクにて厄災という現象を回避すべく、剣、槍、弓そして盾の勇者4人が召喚されます。
主人公の岩谷尚文は盾の勇者というだけで冷遇し、はめられ、蔑まれ、悪魔とまで呼ばれます。
他の勇者たちも自分勝手な考えで、決して間違えを認めず、序盤はとにかくイライラしながら読むことになるでしょう。
ですが、設定という点に関しては、勇者召喚の理由や盾の勇者が蔑まれている理由などちゃんと考えられているので、イライラしながらも読み続けることができます。
聖者無双
主人公が努力系の漫画です。
主人公が異世界に転生する経緯やステータスボードが簡単に出てきたり、スキルを自分で選べたり、MPが表示されたりと、設定厨としては残念な設定です。
初期設定こそ雑だったものの、ヒールひとつ覚えるのに三日間努力したり、その後も生き抜くための基礎体力や武術を学ぶだけで1年間修行させられたりと、無条件に強くはならなかったという点に関しては設定がしっかりしていると感じました。
最初の導入がもっとしっかりしていれば、ステータスボードがなければもっと良かったんですけど、ちょっと残念です。
神達に拾われた男
主人公はサラリーマン時代にブラック企業に勤めており、格闘家の父親からはネグレクトのような扱いを受けて育ちました。そして、自分を押し込めて不遇のまま死んでしまいます。
その境遇を異世界の神様がみており、今度こそ自分の好きなように生きて欲しいと異世界へ送り出されます。
少年の姿として転生したリョウマは、不遇な環境で育ったせいか3年間誰にも合わず、森の中で自給自足をして生きていきます。
そんなコミュ障とも言える生活をしていたリョウマも人との出会いによって変わっていくのです。
現代が舞台
異世界から現代にやってきたり、異世界と現代が繋がったパターンなどの異世界漫画です。
ボクラノキセキ
現在の異世界ブームよりも先んじて連載されている作品です。
異世界に転生するのではなく、異世界から転生してきた高校生たちの現代での生活を描いた作品となっています。
主人公の皆見晴澄は魔法が使える前世の記憶を持って生まれた少年。前世ではとある国の姫であり、その記憶と折り合いをつけながらも平穏に暮らしていました。
しかし、高校のクラスメイトの大半が晴澄の前世で深く関わっていた人物であったことが発覚し、晴澄の日常は壊れていきます……。
現代の高校を舞台に、前世の記憶を探りながら自分たちが死んだ理由を調べていくという、ミステリー要素の強い作品となっています。
とにかく先の読めない展開と、ちょっとした機微にもこだわっている構成には感服の限りです。
まだ完結していませんが、この作者ならばミステリー漫画としても安心して読めると感じられる最高の作品です。
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
現代日本の銀座にゲートが現れ、そこから異世界人が侵略してことから物語が始まります。
異世界の帝国は中世程度の戦力しか持たないことから、自衛隊は圧倒的戦力差で帝国軍を退け、ゲートの向こう側(異世界)に防衛拠点を作ります。
日本は侵略戦争は行わないのですが、異世界の資源を調達したいという思惑や、異世界人側の思惑、世界各国の思惑などが重なりあい膠着状態に。
その中でも自衛隊のつまはじきでオタク退院の伊丹がフリーマンとして活躍していきます。
裏世界ピクニック
廃墟探検好きで偶然<裏世界>を見つけた大学生・紙越空魚が銃器の扱いに手馴れている・仁科鳥子と出会い、裏世界を散策していくという物語です。
ピクニックとタイトルにありますが、爽やかなものではなく、裏世界の異形のもの(くねくね)たちを退治していきながら、あらゆる不可思議なことが起こる裏世界の真髄を探っていく話となっています。
『異世界』ではなく『裏世界』と表現していることからも分かるように、一般的な「異世界漫画」とは一線を画している作品です。
おどろおどろしく、ホラーのような、都市伝説のような要素が強いので普通の異世界漫画に飽きてきた人にオススメです。
宝くじで40億当たったんだけど異世界に移住する
主人公の志野一良は40億円当選したことで会社を辞めて、田舎にある先祖代々の土地へと引っ越します。
その家の奥にあった不思議な扉を開けるとそこは異世界へとつながっていた扉だったのです。
異世界で訪れた村は貧困に苦しんでおり、その光景をいたたまれなく思った一良は現代に戻って食料を大量に購入し村人に分け与えます。
そして、農村の開拓などに携わって行くのです。
現代の建築系会社やホームセンターの店員さんなどに、道具の使い方や用水路のつくり方など設計してもらい、そのノウハウを異世界で試しており、作者がしっかりと取材・勉強していることがわかります。
ゲーム内転移系
ゲーム内に転移する漫画の場合、ステータスボードを利用しても違和感が少ないので、設定という点で有利に働きます。
FINAL FANTASY LOST STRANGER
皆さんもご存知の国民的ゲーム「FINAL FANTASY」の世界へと転移してしまう話です。
主人公の佐々木正吾は「FINAL FANTASY」が大好きすぎてスクウェア・エニックスに入社した4年目の社員でしたが妹・夕子と一緒に「FINAL FANTASY」の世界へと飛ばされてしまいます。
最初は大好きなゲームの世界を堪能していた正吾と夕子でしたが、ゲームの世界だからと舐めていた部分もあり、夕子はゲーム内で死んでしまうのです。
正吾は夕子に蘇生魔法である”レイズ”をかけてくれと懇願しますが”レイズ”はおとぎ話の中にしか存在しないと言い放たれます。
絶望の淵に立つ正吾でしたが、正吾が同じくおとぎ話でしか登場しない魔法”ライブラ”を使えることが判明し”レイズ”を使える人もどこかにいるのではないかと旅に出るのです。
理想の異世界漫画と言っても過言ではありません。
しかも実在のゲーム内に入りこむということで、設定もしっかりしています。
THE NEW GATE
デス・ゲームと化した「THE NEW GATE」を主人公・シンがクリアした所から物語は始まります。
ゲームクリアによってログアウト可能になったはずが、気づけばゲーム内で五百年後の未来へと飛ばされてしまいます。
ゲーム内では当たり前のような技術が五百年後では忘れ去らてた高等な技術になっており、主人公のシンは無双状態で新しい世界を探索し、ゲームをクリアしたのにこの世界に飛ばされた真意を探っていきます。
ソードアートオンラインの初期と同じ系譜の物語です。
SAOが好きな人は是非読んでみてください。
政治・建国系
政治や建国系の異世界漫画は深い知識が無いと描くことが難しいですが、ここで紹介する漫画はそれを見事に達成しています。
理想のヒモ生活
主人公のゼンジロウはブラック企業に勤めるサラリーマンでしたが、異世界の大国カープァの女王によって召喚されます。その理由は自分の婿になってもらうためです。
この世界の王族は固有魔法を有しており、王族同士で結婚してその魔法を子供へと残す必要があります。しかし、戦乱の末に直径の王族は全て死に絶えてしまいまい、現代に住むゼンジロウに声がかかったのです。
なぜならゼンジロウはカープァ王族が駆け落ちした末にできた子孫だったからです。
しかも女王はゼンジロウに政治的介入をしてもらいたくない、そしてゼンジロウは政治に興味がない。利害が一致し、ゼンジロウの異世界ヒモ生活が始まるのでした。
王国の固有魔法や政治的背景などとても設定が凝っている作品です。
タイトルはヒモ生活とありますが、ゼンジロウは政治的なことに巻き込まれていきます。しかし、現代の情報や技術、持ち前の交渉術を使って乗り越えていく様は見ものです。
異世界建国記
主人公・アルムスはグリフォンの住処である異世界の森に少年として転生してしまいます。
事情を知ったグリフォンは森に捨てられた子供達のリーダーとなり、3年以内に自給自足出来る体制を整えるようにと指示を出します。
アルムスは子供たちと一緒に、現代の知識を使って農業などに勤しみながらも、建国への道を築いていくのです。
農業だけでなく、勉強、政治、統治戦争などの分野にまで発展していく壮大な物語です。
実在の地名をもじったような国名も多く、古代の政治を参考にしながら物語を作っているのだと思われます。
世界史が好きな人にオススメです。
以上の15作品が設定厨を自称する管理人が選んだ作品です。
なお、当サイトは漫画に関するサイトなので、「SAO」「REゼロ」「幼女戦記」「ログ・ホライズン」などのアニメが面白い異世界系は除外しています。